Top Page >> 指導理念

指導理念 『松涛五条訓』

一、人格完成に勉むること
二、誠の道を守ること
三、努力の精神を養うこと
四、礼儀を重んずること
五、血気の勇を戒むること

五条訓は、松涛館空手道の始祖 船名越義珍(ふなこしぎちん)翁が空手をなす者を戒めた言葉です。
おおよそ松涛館は、この五条訓を道場訓として使用しております。
すなわち、空手の魂はこの五条訓に集約されていると言っても過言ではありません。

当協会の道場もこの五条訓をもとに、一つ一つの訓の意味を織り交ぜながら、日々稽古を行っております。


指導理念 『空手に先手なし』

空手は、拳や足などの一部位に体全体の力を必要な瞬間、最大限に集中させ、一定の目標に正確に、非常に大きな瞬間衝撃力、いわゆる極め(きめ)を爆発させる武術であり、 非常に危険なものです。

そこで、船越義珍翁は、「空手に先手なし」とし空手の術をむやみに使うことを厳しく固く弟子たちを戒めました。
当協会もこの戒めに従い、日々の稽古を行っております。

なお、「空手に先手なし」の精神が具体的にあらわれているのが、「形」です。
数百の形がありますが、それらは全て受けから始まっています。
空手はもともと護身術として興ったので先手がないのです。

指導理念 『空手は礼に始まり礼に終わる』

空手は礼に始まり礼に終わります。
道場へ入退場する際の立礼から始まり、各指導者への挨拶、年配者への挨拶、言葉遣い、正座、座礼、整列など、道場内のあらゆる場面での礼儀礼節を身に付けます。
道場内で身に付いた礼儀礼節は、自然に、社会での礼儀礼節やマナーの根幹を育んでいきます。

まずは形(かたち)を身に付け、次第にその意味、すなわち「礼儀礼節は、相手や周囲への思いやりの表現であること」をご理解していただきます。

子ども達にとっても、道場で身に付けた礼儀礼節は、自分自身、そして社会の場での、大切な財産となります。

指導理念 『空手は稽古が全て』

空手は稽古そのものが最も大切であり、稽古それ自体が空手そのものである。
毎回の稽古で最高師範が話していることです。
何かの行事(演武会や審査や試合など)のために稽古するものではなく、稽古すること、それが空手そのものなのです。
ですから、一回一回の稽古を大切にすること。
空手には、とても高い精神性が求められます。

指導理念 『押忍の心』

読んで字のごとく、押して忍ぶ心。
最近では、「押忍」という言葉を使わない道場が多いようですが、当道場では、武術空手の精神を重んじ『押忍の心』を大切にすることから、返事は全て「押忍」を使います。

自分を押しころして耐え忍ぶ。
個人主義が蔓延している現代の日本社会ですが、実際の社会では、我慢しなかればならない事柄が多くあり、また、理不尽なことに従わなければならない場面も多々あります。
一般社会に限らず、家庭などの親縁コミュニティの中でも、同様です。
そんな厳しい社会の中で強く生き抜くためには、強い心が必要であり、強い心の基礎の一つとなるのは、押して忍ぶ心です。
心が弱い成人が多いと言われる昨今ですが、成人から子どもまで、社会で様々な出来事に遭遇したとき、強い心を持って堂々と生きていって欲しい。
そういう願いから、時に厳しく『押忍の心』について指導します。

当道場では、「押忍」という言葉の中に、全ての生き方、考え方を集約しています。
そして、「押忍」という言葉を通して、師弟関係を育み、心の絆を深めていきます。
とはいえ、一昔前の体育会系の学生の部活のように全てを「押忍」の一言で片づけることはせず、師と弟子との間の対話を大切にしています。
深い懐と経験を持つ指導者が、「押忍」の中に込められた道場生の気持ちを的確に読み取り、双方にとって充実した稽古を重ねていきます。

指導理念 『世界に通用する本物の技術の伝承』

当協会の最高師範は、5歳から武術を習い始め、以後50年間、空手一筋で人生の全てを空手の修業、研究及び実践に捧げてまいりました。
道着1枚で数週間一人山に籠り、飲まず食わず、ただ稽古だけを行うという筆舌に尽くしがたい厳しい修業も、季節を問わず幾度となく繰り返してまりいました。
空手のルーツを辿るため、沖縄はもちろん、台湾、中国、韓国等アジア各地へ赴き、それぞれの地で発祥、発展してきた武術、格闘技を、それぞれの第一人者から学び、 研究してまいりました。
また、二十代初旬には海外で約1年間、体当たりの実戦格闘を行い、三十代から四十代では空手団体の首席師範として世界50ヶ国以上をまわり、 各地道場で武術空手の指導をするとともに、時に各地の道場破りに対し厳しく対処するなど、より実戦的な研究をしてまいりました。

このような最高師範の空手一筋の経歴、実戦的経験、圧倒的実力から、当道場は、日本中、世界中で最も高い技術、優れた技術、実戦的な技術を標榜することができる道場だと 自負しております。
実際に、日本中、世界中の空手界の真の技術者たちが、当協会の最高師範に技術面での対談や助言を求めてきます。

当協会は、このような最高師範の50年に及ぶ武術研究並びに世界50ヶ国以上での指導経験を根拠とした「世界に通用する本物の技術の伝承」を目的としています。

毎日の稽古、それ自体が技術の伝承です。

指導理念 『詳細な指導要領に基づく指導』

空手の稽古には、精神論と技術論の両面が欠かせません。
精神論ばかり唱えていても、技術がなければ、空手の指導はできません。
技術が本物でも、精神論が伴わなければ、空手の指導をすべきではありません。

当協会では、精神論及び技術論の両面について詳細な指導要領を作成し、初学者から有段者までのそれぞれの段階の習得課題を設定した上で、指導員講習会を行い、指導員間の意識及び技術の向上と統一を図り、日々の稽古では厳格な時間管理のもと時間を有効利用した丁寧な指導を行っています。
特に、技術論については、最高師範の50年に及ぶ技術研究の成果及び定期的に開催する師範会による武術研究会の内容をまとめており、門外不出のものとなっています。

指導理念 『不当な身体的接触等の徹底排除』

厳格な指導規約により、体罰、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント等の不当な身体的・精神的接触を徹底的に排除しています。

指導理念 『少年の更生支援』

社会的経験及び少年更生経験が豊富な指導者が、空手道場での指導を通じて、少年の更生活動を支援いたします。

お子様への指導理念1 ~最高師範の言葉より~

まず第一に、空手に限らず、一つの物事を創り上げていく場合、常に時間がかかるものであります。

当協会の道場の特徴であります「限りなく大きな自分の空間」「正しい身体動作」を習得するためには、各々の身体的、意志的、心理的、本能的なる部分の正しい育成を、 ゆっくり時間をかけて学んでいく必要があり、そのための各々の本質の向上が当協会の道場の目的の一つでもあります。

人にはそれぞれ個人差(性別、年齢、身長、体重、気質、総合体力等)がありますが、 それらを各々の特徴(能力)として育んでいくことが当協会の道場の本質であり、特にそれらの「全体像」を把握しそのなかにある各々に必要な稽古の方法により、 各自が向上していくことが大切であると考えております。

また、「稽古」というものについても、ともすれば「やらせられる」という受け身の観念が多いと思われますが、 そのようなことではなく、各個人の特徴(能力)を向上させるため正しい方法を空手のなかでの形・基本・組手・呼吸法等を稽古することにより、 各自の意識の中で自分を創り上げているという実感を持っていただくことが、当協会の道場の目的であります。

必ずや当協会の道場をとおして、社会生活の中でも、あるいは教育や学業の中でも、家庭の中でも、 正しい手順を追って充分に時間を費やせばその者の特徴(能力)を造り出せる、または生かせるということを御理解していただければ、 子どもたちが空手を習得する意義は達せられると思います。

父母の皆様におかれましては、日ごろの稽古風景をいつでもご覧になって、 子どもたちがのびのびとお稽古をしている時間を垣間見ていただくとともに、大会の場においては、大勢の前で平常心を装い、 小さな魂のぎりぎりのところで頑張っている子どもたちを見て、本当の「生きる力」を感じることを実感していただきたいと思います。 押忍




お子様への指導理念2 ~黒帯について~

空手の「黒帯」と言えば、強い、格好良い、武道家として一人前、などの世間一般のイメージがあると思います。
そして、空手道場に入門するからには、「黒帯」を目指すということが一般的でしょう。

では、「黒帯」の基準とはいかなるものでしょうか。

実際には、その基準は、各道場で全く異なります。
大人でも黒帯になるまで何年もかかる道場もあれば、小学校1年生で黒帯になることが可能な道場もあります。
その基準は、各道場の指導理念、指導方針によるものです。

以下、当道場の指導理念として、黒帯への道と黒帯からの道をご説明します。

まずは、右も左もわからないまま、ただただ言われたことを繰り返す。
頭の中はハテナだらけ。
でも、何となくおもしろい。

これが、白帯の段階です。





言われたことを繰り返していたら、初めての級審査で色帯に合格して、嬉しい気持ちになる。

これが、白帯を卒業した時の段階です。

少しずつ正しい動きができるようになり、周りの稽古についていける。
先生に褒められることも多くなってきた。
何だか空手が楽しくなってきた。

これが、赤帯、オレンジ帯、黄色帯、青帯の段階です。





だんだん帯の色が濃くなってきた。
もう一歩で紫帯。
基本中の基本はしっかりできるようにならないと。

これが、緑帯の段階です。





難しい技が増えてきた。
まだ思うように身体は動かない。
でも、強くなってきた実感がある。
そして、気持ちはいつも前向きで、早く黒帯になりたいという目標が出てきた。

これが、紫帯の段階です。





身体がある程度、自由に動くようになった。
その分、稽古は厳しくなる。
全体的な動きから細かい部分まで、しつこくしつこく注意される。
とにかく言われたことに気をつけて繰り返し繰り返しがんばろう。

これが、茶帯の段階です。





茶帯になって結構な時間がたった。
移動基本も形も組手も、今の黒帯の人たちに負けないくらいできている自信がある。
それでもいつも気を抜かずに堂々と稽古しよう。
そう思っていたら、先生から「黒帯の審査を受けなさい。」と言われた。

これが、黒帯になる時の段階です。





お子さんの場合、「一人稽古」と「自分稽古」ができるようになって、はじめて本当の黒帯と言えます。

「一人稽古」とは、稽古中にある程度の自由時間を与えられた時に、自分一人で集中して稽古できることをいいます。周りとおしゃべりしたり、休んでばかりいるようでは「一人稽古」はできていません。

「自分稽古」とは、全稽古時間中を通じ、自分のために稽古をできることをいいます。指導者に怒られたくないから稽古する、他者との比較や優劣において稽古する、ということではなく、積極的に自分を奮い立たせて自分のための稽古ができるか。

この二つができていれば、立派な黒帯になります。

当協会では、黒帯を取得する前の段階でこのような自主性と集中力を養い、「一人稽古」と「自分稽古」ができるか否かを成長過程の一つの判断基準としています。

「一人稽古」と「自分稽古」ができれば、勉強も一人で自主的に集中してできるようになる。
「一人稽古」と「自分稽古」ができれば、身の回りのことも一人で自主的にできるようになる。
当道場では、道場で学んだことを、勉学や家庭生活、学校生活、社会生活に還元できるようになることも、一つの目的としています。
「一人稽古」と「自分稽古」で養った自主性と集中力は、必ずや勉学や社会生活においてその成果を発揮できるものと考えます。

さて、黒帯になってからはどうでしょうか。

『黒帯は空手の入口』です。
せっかく黒帯になったのに、黒帯という「資格」を取ったからと安心してしまっては勿体ないことです。

お子さんの場合、黒帯になった後も、それまでどおり定期的に稽古を続けていれば、必ず身体能力が向上し続けていきますし、自身の意思で自分のやりたい空手をできる領域に入っていきますので、空手の本当の面白さに気付くことができます。
例えば、高度な形をしたい、形を極めたい、松涛館流の枠を超えた高度な組手技をしたい、もっと強い一般部の男性の面々と稽古したい、武器術をしたい、などという意欲が湧いてきます。

ですから、この面白さに気付いてもらいたく、少年部の皆さんには、黒帯(初段位)になることのみならず、弐段位(少年部弐段位のことで准弐段位ともいいます。)までを目指すことを推奨しております。

ご縁のあるお子さんたちにとって、中学卒業までの少年部の期間を通じて、少年時代に空手という厳しい鍛錬をやり遂げたという「人生の背景」ができることを願っています。

その後、中学校を卒業する段階で、当道場の一般部(男子)、女性部(女子)に進むか否かは、進路や環境を踏まえたお子さんご自身の選択を尊重しています。